『飛ばないテントウムシ』が農家を救う!購入方法や効果を徹底調査!

がっちりマンデー!!で取り上げられる『飛ばないテントウムシ』に今回は注目していきたいと思います。

通常羽が生えているので、飛ぶ虫と認識されてるわけですが、飛ばないというから驚きです。


しかし、注目されているのは、そこではありません。

なんとこの飛ばないテントウムシが『農家の救世主』になるというのです!

一体どういうことなのでしょうか?
そして、このテントウムシはどんな風に販売されていて、いくらくらいで購入できるのでしょうか?

じっくり見ていきましょう!

飛ばないテントウムシが農家の救世主な理由

早速、本題に入りますが、『飛ばないテントウムシ』は一体何が凄いのでしょうか?

それは、、、

害虫であるアブラムシを捕食してくれるからです!

ゴキブリでいうところの、アシダカグモ(軍曹)みたいなもんですね。笑

アブラムシといえば、葉っぱの裏側とか農作物に沢山くっついているのを見たことありますよね!

虫が嫌いな人は鳥肌が立つ様な光景でしょう。
そんなアブラムシは農作物の汁を吸ってしまうので、農家の人からしたら悩ましい存在です。

しかし、飛ばないテントウムシはそれを捕食してくれるわけです!

農家を救うと言われる理由はそこにあります。

「飛ばない」のはなぜか?理由を解明!

では、このテントウムシが「飛ばない」のはなぜなのか?

そもそも、テントウムシがアブラムシを捕食してくれるのはだいぶ前から知られていました。

しかし、テントウムシは当然のように飛んで行ってしまいます。

屋外にある農作物だと、テントウムシが居なくなってしまうわけです。

折角、悩みのタネであるアブラムシを食べてくれる素晴らしい虫なのに、それが去ってしまうのは困ります。

『飛んでいかないテントウムシがいたらいいなぁ。。』

こんな考えから飛ばないテントウムシが創り出されたのです!

ん?創り出された?

ピンと来た人は素晴らしい。

そうなんです、『飛ばないテントウムシ』は人間の手によって生み出された生物農薬というわけです!

当然、これまでは化学合成農薬が利用されていました。

しかし、皆さんご存知の通り農薬による環境や生態系への影響に敏感になってきている時代です。

また、生産者だけでなく、消費者も人体に有害であるものへの意識が高まってきているため、安全で安心なな農薬が求められています。

その開発の1つがこの飛ばないテントウムシなのです。
もう1つ開発された技術がありますが、それは後述します。

2009年に名古屋大学に研究グループが組成され、飛ばないテントウムシを人工的に作り出すことに成功しました。

幾度となく交配を繰り返し、その努力の結果生み出されました。

これだけ聞くと、危険な技術のようにも思えますが、実は遺伝子組換え技術は使われていません。
なので、生態系への影響もないとのことです。

それなら安心ですね。

飛ばないテントウムシは、飛ばないからと言って、羽がが無いわけではありません。
正常に羽がつくられますし、普通のテントウムシと繁殖しても何の問題もないのです。

ちなみに、テントウムシであればどの種類でも良いというわけではなく、「ナミテントウムシ」という種類が使われています。

ニジュウホシテントウのように葉っぱを食い散らかすテントウムシもいるので注意が必要です。

実は高校生も発明していた!

前述したように、もう1つ開発された技術があります。
実は、飛ばないテントウムシは高校生によっても発明されていました。

千葉県立成田西陵高校の生徒らが開発した技術をもとに、県立農業大学校の学生たちが、害虫駆除の実用化に成功したのです。

学生らの手法は交配させるのとは全く違った手法になります。

なんと、羽を樹脂で固めて飛べなくする手法。
どういうことかというと、手芸などで使う『グルーガン』と呼ばれる工具で特殊な樹脂を垂らして一時的に固定するといものです。

こんな感じです↓

”一時的”というのはどのくらいかというと約2ヶ月ほどです。
2ヶ月経つと自然と樹脂が剥がれていき、飛べるようになります。

こちらの手法も生態系に問題はないとのこと。

飛ばないテントウムシの効果は!?

飛ばないテントウムシは、アブラムシがうじゃうじゃいる箇所を見つけたら、その近くの葉に乗せて行けば良いだけという、とってもお手軽な生物農薬です。

飛ばないテントウムシを導入すると、どんな効果があるのか?

もちろん、アブラムシを食べまくってくれるので害虫駆除になるわけですが、他にもメリットがあります。

・化学農薬の使用量を減らせて大幅コストダウン
・化学農薬を使わず、安心安全で消費者に提供できる
・人畜無害であるため、農家のイメージアップに繋がる
・一度テントウムシを入れれば、繁殖もするので半永久的に生物農薬として活躍してくれる

素晴らしい効果の数々ですね!
これから、取り入れる農家が増えそうです!

ちなみに、1平方メートル四方に2匹を放すと4~5日間でアブラムシを退治できてしまうんだとか。

テントウムシすごすぎる。。。

どこで購入できるの?値段は?

さて、1番気になるのはこれじゃないでしょうか?
どこで購入できるのか?そして、値段はいくらなのか?

調査してみると、販売しているお店がありました!

株式会社アグリセクトという、茨城県の会社です。

ネットでも購入可能です!

「テントップ」という商品名で販売されています!

このテントップのお値段はいかほどか!?

ナミテントウ2齢幼虫が200頭ほど入って

16,000円!!

ネット通販でも購入できるので、必要な方は購入してみてください。

それにしても、そこそこ高価なものなんですね。
農薬の相場を知らないのでそう感じるだけかもしれませんが、結構な費用になりますね。

ただ、繁殖する事なども考えれば、長期的に見て安いのかもしれません。

最後に

いかがでしたか?

農家をやっていなければなかなか知ることのない技術ですよね。

害虫をいかに無害で対処するか。
そこに様々な研究がなされて実現したわけです。

ある意味人間の技術というものは恐ろしいですが、化学農薬を撒き散らし続けて環境を破壊していくよりは遥かに良いでしょうね。

ただ、飛べなくなったテントウムシが何だかんだ可哀想だなと思ってしまう部分もありますね。

テントウムシの寿命って6ヶ月くらいだそうですから。。。

いずれ生物を使わずに環境に優しい害虫駆除手段が開発されれば尚良いですね!

農薬の今後の発展に期待したいと思います!