とある企業が斬新なアイディアの制度を打ち出し、話題となっております。
その名も「スモ休」!
これは、「タバコを吸わない人」に有給休暇を増やすというもので、喫煙者からすれば信じられないような制度とも言えます。
しかしながら、世界的にみても日本の喫煙に対する取り組みは他国に比べてまだまだです。
そんな中、こういった制度を打ち出すのはとても面白いかもしれません。
「スモ休」をしばらく試みた企業はどういった変化があったのでしょうか?
色々みていきたいと思います!
「スモ休」とは?
スモ休とは、非喫煙者に対し、年間6日の有給休暇が与えられるという制度です。
喫煙者はどうなるのかといえば、特に今までと変わりはありません。
なぜ、このような制度を設けるに至ったかというと、「喫煙者は通常の休憩時間以外にも1日数回業務を離れることがあり、非喫煙者との間に生じる業務時間の差は問題ではないか」といった疑問の声があがったからなのです。
確かに、喫煙者は一服してくるとなると、5分程度ではまず戻ってこないでしょう。
喫煙所で談笑していれば、平気で10分~15分はかかります。
これが一日の勤務時間内に3回、4回あったらどうでしょうか?
結構な時間数になります。
また、これを1ヶ月、1年と計算していけば、膨大な時間数と膨れ上がります。
喫煙者と非喫煙者の労働時間に大きな差が生まれるのは事実でしょう。
こうした不平等感解消に加え、健康増進のためにも、「スモ休」を制度化することになったわけです。
喫煙者からしたら、「非喫煙者もその分休めば?」と思うかもしれませんが、特に理由もないのに仕事から離れて休憩しているのは意外にもやりずらいものです。
中には「サボっている」なんて勘違いをして良からぬ噂を立てる人もいる可能性がありますから、あまり波風は立たせたくないでしょう。
それよりは、こうして制度化した方が良いのではないでしょうか?
制度を取り入れる会社は・・・
実際に9月1日からこの制度を取り入れる会社があります。
東京渋谷区に本社を構える、ウェブマーケティング会社「ピアラ」
ピアラは、「勤務時間内外を含む非喫煙者で、かつ6か月以上勤務している正社員に対し、従来の有休に加えて1年あたり6日増える」と告知しています。
新しい試みであるため、最初は様々な問題が発生することかと思います。
しかし、始めるにあたって既に気になる部分もあります。
まず、「非喫煙者」「喫煙者」はどのように区別するのか?ということ。
ピアラの担当者曰く、「自己申告です」とのこと。
「喫煙者が禁煙」した場合も同制度の対象になるが、「申告が虚偽だとわかった場合は社の方で適切に対処します」としています。
ちなみに、制度の告知後に禁煙した社員がいるんだとか!
即効性もあるみたいですね!笑
同社でも喫煙者がどのくらい喫煙に時間を要するのかを算出したようで、担当者は以下のように言います。
「当社が入るビル内には喫煙室がありますが、移動時間も含めて1回のタバコ休憩で20分前後つかいます。1日2回と仮定して40分。1週間で200分。あくまで概算ですが、1か月の累積で1日分の労働時間以上にのぼります」
とはいえ、毎月有給を1日増やすのは、さすがに仕事が回らないという事情がり、年6日にしたとのことです。
こうした制度に対してネット上では様々な意見が見受けられますが、多く見受けられるのは「勤務時間全禁煙にすればいい」という意見。
こういった反対意見に対しても担当者はこう説明しています。
「喫煙者に吸わせないというマイナスを強要するより、非喫煙者に何らかのプラスを与えるほうが『吸わないメリット』を考えやすいだろうという考えからです。実際、この制度を告知してから禁煙を決めた従業員もいます。健康面、金銭面に加え、有休を得られるとあって『吸わないほうが得だろう』と思ったようです」
なるほど、マイナスばかり課すよりもプラスにしてあげるほうが良いという考えなのですね!
これは、とても良い考えだと思います。
何でもかんでも「ダメだ!」と禁止するばかりでは、ただ押さえつけるだけで何も生み出しませんから。
「勤務時間中は全面禁煙にすればいいのでは?」という意見もありますが、さすがに酷であろうというはからいがあるようです。
9月1日より実施されるわけですが、この制度がどういう効果を生むか楽しみですね!
最後に
とても面白い取り組みですね!
これによって、タバコ吸わないほうがメリットあるじゃん!と思い禁煙する人も増えるかもしれませんね。
実際、タバコを吸わないほうが、経済的、健康的にも良いわけで、これに仕事的にもメリットが出るなら止める理由になります。
色んな会社に横展開される日もくるのではないでしょうか?
ちなみに、「全面禁煙すればいい」という意見は、個人的には絶対にうまく行かないと思います。
昼休憩しかタバコがすえなくなった喫煙者は相当イライラするでしょうし、ストレスが蓄積されていくはずです。
そうなれば、仕事の効率も悪くなるのが目に見えています。
おそらく、押さえつけるだけの制度はかえって悪い結果になると思います。
こうした、新しいアイディアにチャレンジして改善していく姿勢はとても良いことではないでしょうか!