「死後離婚」をする女性が急増!?姻族にバレずに縁が切れる!遺産や遺族年金はどうなるの!?

「死後離婚」という言葉をご存知でしたか!?

亡き配偶者の血族との関係を終わりにすることができるという制度です。

あまり一般的には知られていない制度で利用している人が少なかったのですが、
死後離婚の特集がネットニュースで流れるやいなや、大きな反響があり、年々増加しているようです。

なぜ、こんなにも死後離婚というものが注目されているのか
調べてみました。

死後離婚とは?

「死後離婚」とは、配偶者の死後に「姻族関係終了届」という書類を役所に提出し
配偶者の親や兄弟との親戚関係(姻族関係)を解消する手続きのこと。

ただし、実際は死後に離婚なんてことはできません。
実質的に離婚と同じ効果を得られるので『死後離婚』と呼ばれているだけのようです。

死後離婚が増加している理由

死後離婚がなぜ近年になって増加しているのでしょうか?

ここ10年で姻族関係終了届の提出数は1000件以上も増えているというデータが出ていますが、

冒頭にもあったように単純に知らなかった人が多かったというのも理由のひとつだと思います。

しかし、それだけではなく時代の流れというのが最大の理由のようです。

昔から結婚すると女性は「嫁いできた立場」になり、嫁いだ以上は離婚が無い限り
死ぬまでその立場を全うすることになります。

夫が生きていようがいまいが、夫の両親の面倒をみることや、同じお墓に入ることは当然のこととなります。

ただし、これは嫁姑の関係が良好であれば成せることだとは思いますが、
現実的に関係が良好なケースは少ないようです。

私達の親の世代は『嫁は夫の家に生涯尽くすべし』という昔ながらの考えに則って
どんなに辛くても耐えてきたという人が多いですし、それが”常識”という考えでもあります。

しかしながら、現代は男女平等が騒がれる時代で、女性も歩める道が増えてきています。
そんな中で、昔ながらの古い考えに囚われて自分が苦労する不満を行動に移す人が出てきたのだと思います。

夫が生きているならまだしも、先立たれた上に、義父母と関係が悪ければ地獄でしかありませんよね。

ですから多くの女性が自由を求めて、「死後離婚」に踏み切るんです。

死後離婚のメリット・デメリットは?

死後離婚をするのは、なんだか色々やることがあって大変そうなイメージですよね?
実際は、そんな大変な作業はなく、精神的にも負担はありませんので
普通の離婚に比べれば簡単だと思います。

では、まずメリットをみてみましょう。

主なメリットとしては、「誰にもバレずに縁を切れる」ところです。

「姻族関係終了届」を提出しても、誰かに通知がいくということはありません。
また、この届出は自分の一存で決められるので、わざわざ義父母と話し合う必要も、許可をとる必要もありません。

これなら、精神的な負担がなくてありがたいですよね。

続いてのメリットは「遺産が貰える」ことです。

死後離婚とは何かの説明で、「実際は死後に離婚なんてことはできません」と書きました。

要するに、厳密には離婚はしていないので「遺産」も「遺族年金」も受け取ることができるのです。

「夫と離婚はしていないが、その他の親戚達とは縁が切れる」という認識でいいと思います。

一方、デメリットは何かというと、「バレた時にトラブルになる」ということ。

あれ?バレないんじゃないの?と思いますよね。

姻族関係の終了は自分の戸籍にしか記録されませんので、提出しただけではバレないのですが、相続問題などで戸籍を調べられた場合は相手にわかってしまいます。

なので、後になって縁が切れていたというのが発覚した場合、トラブルになる可能性はあります。

唯一、デメリットを挙げるとしたらこれくらいかと思います。

最後に

死後離婚はここ最近多くの人が賛同し、利用している制度になり、
ネット上でも「これはいい!」という声を見かけるようになりました。

それほどまでに、日本の家族の関係性というのは悪いものなのかと少し悲しい気持ちになります。

まあ、実際に嫁いびりをする姑は存在しますから、嫌な思いをしてきた人は利用すべき制度だとは思います。
そうならないためにも義父母も気を遣ったり、思いやりのある接し方を心がけて欲しいところです。

しかしながら、死後離婚を推奨する風潮はあまり願いませんね。

“縁”というものを全く大事にしない世の中が来るのは恐ろしいことなのではないでしょうか?