まだ涼しい季節ではありますが、これから寒くなることはなく、徐々に暑くなっていきます。
毎年のことなので、早い人は熱中症について意識し始める人もいます。
外で長時間労働をする仕事に就いている人はしっかり対策の準備をしたほうが良いかもしれません。
最近は、テレビなどでも取り上げられているので、みなさんもだいぶ知識はあるとは思いますが、再度、確認程度に見てお役に立てればと思います。
熱中症とは?
熱中症は、高温、多湿の環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻して発症する障害のことです。
熱中症には軽度な状態もあれば重度な状態があり、最悪死に至る場合もありますので
注意が必要です。
【軽度】
めまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直、大量の発汗
【中度】
頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
【重度】
意識障害、痙攣、手足の運動障害、高体温
上記の症状になる前に未然防止に努める必要があります。
外で長時間働く仕事の熱中症対策
仕事の関係でどうしても外で作業をせざるを得ない場合にどういった対策が必要になるのか確認しておきましょう。
未然防止するためには4つの面から対策をすると良いかもしれません。
その4つとは・・・
・「作業環境面」
・「作業面」
・「健康面」
・「教育面」
作業環境面
熱中症対策を意識した作業環境作りをしましょう。
日除け、スポットクーラー等、常に風通しの良くしたり、こまめに散水をする。
また、屋内であれば、冷房・冷風機などの設備を使用するようにしてください。
体を冷やす保冷剤や氷、塩分を補うタブレットなどを常備しておくことも忘れずに!
作業面
無茶な作業を継続せず、作業の休止、休憩時間を必ず確保し、高温多湿の環境で
連続作業をなるべく短くするような計画にしましょう。
作業服や作業帽は通気性の良いものを着用し、熱がこもらないよう対処してください。
最近では、バッテリー式の冷風が内部に送られる作業着が販売されていますので
そういったものに経費を費やしても良いかもしれませんね!
健康面
作業員の健康状態を把握しておきましょう。
熱中症の発症に影響を及ぼす病気もあり、特に「糖尿病」「高血圧症」「心疾患」「腎不全」等があげられます。
また、作業前に把握するだけではなく、作業中も巡視を頻繁に行うように心がけてください。
教育面
熱中症は毎年必ず注意喚起される内容でもあるので、教育はしっかり行いましょう。
作業管理者や労働者に対して予め、労働衛生の教育として
「熱中症の症状」「熱中症予防法・対策」「緊急時の救急措置」「熱中症の事例」を
周知、徹底が必要不可欠になります。
救急措置
労働衛生の教育でも書きましたが、「救急措置」は知識として知っておいた方が良いので必ず頭に入れておきましょう。
救急措置としてやっておきたいのは下記になります。
■速やかに暑い場所から涼しい場所に移してあげる。エアコンがきいている部屋などが望ましいでしょう。
■水分や塩分が不足しているので、補給してあげる。
■衣類を緩めたり、場合によっては脱がせて放熱させる。
■首、脇の下、脚の付け根を冷やす
最低限このような措置を覚えておけば、いざというときに役に立つと思います。
万が一、措置を行っても症状が回復しない場合や、呼びかけに対する反応がおかしい、自力で水分すら摂取できない場合は、速やかに近くの病院に搬送するか、救急車を呼んでください。
重度な症状になってしまうと危険ですから、自分で判断するより専門医に任せるのが賢明です。
以上が、外で長時間作業する仕事の人の対策術になります!
今後やってくる暑さに負けないよう、未然防止に努めましょう!