『借りぐらしのアリエッティ』のネタバレ!マニアが語る楽しめる見所はココだ!

8月14日から「金曜ロードSHOW!」では、「3週連続 夏ジブリ」が放送されています。8月28日(夜9時~10時54分)からの3週連続放送のラストを飾るのは、米林宏昌監督が手がけ、2010年に公開された映画「借りぐらしのアリエッティ」です。

メアリー・ノートンのファンタジー小説『床下の小人たち』という原作を元に作られた作品です。

興行収入は、「崖の上のポニョ」(155億)、「風立ちぬ」(120億)に続いて92.5億円で、ジブリ作品の中では第6位となっています。

今回はそんな『借りぐらしのアリエッティ』のあらすじやネタバレを始め、「ここを知っていたらもっと面白い!」というポイントをご紹介していきます。

『借りぐらしのアリエッティ』のあらすじ・ネタバレ

とある郊外に、広い庭を持つ古いお屋敷がありました。その古い家の軒下には、身長わずか10㎝の小人たちが生活しています。

もうすぐ14歳になる少女アリエッティ、父・ポッド、母・ホミリーの3人で生活していました。小人たちは、住人の食べ物から電気、ガス、衣類など生活に必要なものを少しだけ人間から「借り」て生活する「借り暮らし」をしていました。

屋敷には、床上に住む二人の老婦人と女主人・貞子、家政婦のハルが住んでいました。ある夏の日、この屋敷の床上に心臓の病気の手術を終えた12歳の少年・翔が引っ越してきます。

父・ポッドから借りの方法を教わるアリエッティでしたが、角砂糖を借りに出かけたところ、翔に見つかってしまいます。父・ポッドはアリエッティに「おまえは、家族を危険にさらしているんだぞ」と言います。

人間に見つかってしまったアリエッティ達は住まいを移さなくてはならなくなりました。しかし、人間をそれほど危険だと思わないアリエッティは強く反発します。

そして、人間への好奇心が強いアリエッティは次第に翔への距離を縮めていきます。
ある日、アリエッティ宅のキッチンがドールハウスのキッチンと入れ替わってしまいます。それは翔が好意で交換したものでした。それを見た、アリエッティの家族は引っ越しを決意するのです。

家政婦のハルは、母・エミリーを小さな空き瓶の中に閉じ込めます。ホミリーが捕獲されたことを知ったアリエッティは、翔に助けを求め、ホミリーを救出するのでした。

しかし、その夜、スピアーに迎えに来てもらい、アリエッティ家族は他の仲間の元へ向かうことになります。その時、翔はアリエッティの前に現れ、角砂糖を渡し別れの言葉を告げます。アリエッティもまた、自分の髪を留めていた洗濯ばさみを翔にプレゼントするのでした。

『借りぐらしのアリエッティ』を楽しむ見所は?

次は、一度見たことのある人も、初めて見るという方も『借りぐらしのアリエッティ』を楽しむためにぜひ抑えておきたいポイントをご紹介していきます。

この作品は見ている側によってハッピーエンドで終わるか、バッドエンドで終わるかに分かれるように思います。

見どころを抑えてまた違った見方を楽しんでみてください!

小人の小さな世界

10㎝ほどの小人達からすると人間の世界はとても広大で、危険なものがたくさんです。そんな小人の目線でみる景色はとても新鮮で、不思議に感じることでしょう。

普段見慣れているはずの角砂糖や石鹸、まち針に草木、虫たちなど、どれも巨大に見え、まるで初めて見るもののようです。

また、私たちにとっては当たり前の距離であっても、小人たちにとっては冒険そのものです。米林宏昌監督はあるインタビューにて「借りのシーンでは、わざと台詞を少なくしたり、わずかな隙間風など小人にしか聞こえない音を強調したりして緊張感を演出しました」と語っていました。

アリエッティが父・ポッドから「借り」を教わり、自ら「借り」にいくシーンは思わず目が離せなくなってしまうことでしょう。

家政婦ハルに注目

借りぐらしのアリエッティには悪者という悪者は登場しませんが、強烈なキャラの家政婦・ハルが登場します。

ハルは、小人を捕まえることにとても執拗で、自分の信念のために小人を追い続けています。アリエッティの母・ホミリーがハルに捕まるシーンはドキドキと恐怖心を感じますよ

歩き方や話し方、そしてアリエッティの母ホミリーを捕獲したときのなんとも言えないハルの表情はジブリらしさを感じさせてくれます。ぜひ、小人ハンターのハルにも注目してみてください!

温かさと寂しさを秘めた人間・翔

時々、寂しさから冷たい言葉をアリエッティに浴びせてしまう翔。なかでも翔がアリエッティに言い放った「君たちは滅びゆく種族なんだよ」という言葉はとても強烈で印象深いセリフです。

自分は心臓の病気を抱えており、もうすぐ死んでしまうという絶望からこの言葉をアリエッティに言い放ってしまうのです。しかし、翔はこの言葉のように冷たい人間ではありません。

小人と仲良くなりたいと思う翔の気持ちを表す「怖がらないで」「君と話がしたいんだ」というセリフがあります。

また、他にもアリエッティのことを気にかける翔のセリフがあります。心臓の病気を抱える病弱な少年翔は、他の人と同じように生活をすることができませんでした。

しかし、自分よりも小さな小人を守りたいと考えるようになります。

ですが、自分のせいで危険な目に合わせてしまうことになり、申し訳ない気持ちから思わずこのセリフをアリエッティに伝えるのです。

「君を守ってあげられたらって思ったんだけど、やっぱり駄目だった。本当にごめん」

どこか寂しげだけど優しい翔の眼差しは見る人の心をぐっと掴むことでしょう。

声優陣にも注目!

アリエッティの声優さんは以下のような豪華キャストです。

・アリエッティ 志田未来さん
・翔(12歳の少年) 神木隆之介さん
・ホミリー(アリエッティの母) 大竹しのぶさん
・ポッド(アリエッティの父) 三浦友和さん
・スピラー(小人の友人) 藤原竜也さん
・お手伝いのハル 樹木希林さん

神木隆之介さんは、ジブリ作品の「ハウルの動く城」や「千と千尋の神隠し」でも出演している俳優さんです。

他にも志田未来さんや大竹しのぶさんをはじめ、豪華なキャスト陣が集結しています。また、樹木希林さんのハル役はとてもはまり役なのでぜひ注目してみてください。

アリエッティと翔の別れ

ラストのアリエッティと翔の別れのシーンは、温かくも切ないシーンになっています。もう会えない寂しさを感じている二人は、お互いにあるものを贈り合います。

翔は、アリエッティに角砂糖を渡し、アリエッティは翔に自分の髪を留めていた洗濯ばさみを贈ります。

「守ってくれてうれしかった」というアリエッティに対し、「君のおかげで生きる希望が湧いてきた」といった翔。翔はこれまで病気のせいで誰かを守る以前に、自分の体さえ思うままに動かすことができなかったのでしょう。

アリエッティのことを守ることができたことで少し前向きな気持ちが芽生えたのかもしれません。また、翔は「君は僕の心臓の一部だ。忘れないよ、ずっと」というセリフも口にします。

見る人によってはこのラストはバッドエンドのように感じる方もいるようです。しかし、絵はとても綺麗で明るめなので、比較的悲しい気持ちにならずにラストを迎えることができますよ。

小人目線で描くのはなぜ?

私たち人間は知らず知らずのうちに、自然の恩恵などさまざまものをもらっているということを私たちに伝えてくれる作品です。

また、小人の目線から描くことで、人間だけでなく、虫や生き物、植物などさまざまなものと共存していることを私たち視聴者に伝えてくれます。目立ってはいけないはずのアリエッティですが、なぜか赤色の服を来ています。

彼女の力強さや凛と堂々としている様をあえて表現したかったからこそ、この服の色を選んだと言われています。

まとめ

宮崎駿監督が40年も前から温めていたと言われている『借りぐらしのアリエッティ』。

小人の目線から描かれている本作は他のジブリ作品とは一味違った楽しさを味わうことができますよ。

アリエッティと翔の可愛らしいやり取りにぜひ注目しながら、小人の世界を味わってみてくださいね!

【 ↓ 原作はこちら ↓ 】


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