カイジの世界が実在した?刑務所のティッシュが市場価格4.5倍!

「賭博破戒録カイジ」を読んだことがある人は耳にしたことがあるでしょう・・・

“ペリカ(Perica)”という紙幣単位を。

これは、カイジの作品に出てくる架空の紙幣のことです。
人生ゲームについてくるオモチャのお金を想像してもらえれば良いです。

このペリカのシステムとは違うものの、現実の世界でも同じような恐ろしいことが刑務所で行われていることが判明しました。

大阪刑務所で受刑者に販売されている必需品がとにかく高すぎるということで弁護士が刑務所側に対して改善を求める「勧告書」を提出したことで注目を集めています。
人権を完全に無視した扱いですから酷いですね。

カイジの漫画を読んでいると、こんなどん底人生まで転落するのは嫌だと心底思わされるわけですが、そんな世界が実在してるとなると背筋が凍りますね。

今回は、大阪刑務所でどんなことが起こっているのかを見ていきたいと思います!

大阪刑務所の物価が高すぎる!

大阪刑務所(堺市)で受刑者に販売されている日用品が高すぎるということなのですが、一体どれ程高いのか。
ネットニュースによると、以下のような金額で販売されているようです。

ティッシュ800枚入り 594円
男性用パンツ1枚 702~1404円
カミソリ 4617円

……。

いやいやいや、めちゃくちゃ高すぎですよ!!!

どれくらい高いかをティッシュを例にとって説明しましょう。

高価なティッシュといえばネピアの「鼻セレブ」!
誰もが良質なティッシュだと認める商品だと思います。

あの、柔らかい肌触りが使い心地良いですよね。
そんな鼻セレブの価格はいくらかというと

400枚(200組)×3箱パックで・・・

1200円です!!

つまり、800枚で800円程。
鼻セレブでもこの価格であるにも関わらず、刑務所内でのティッシュは800枚で594円!

鼻セレブよりも多少安いとはいえ、相当高いですね。。。
しかも、紙の質はどうかというと、やわらかい書道半紙のような素材なんだそうです。

家計をやり繰りしていればわかると思いますが、消耗品なので自宅用で買うなら自然と安いティッシュを購入しますよね。
ですが、刑務所内ではその選択肢は皆無。

否応なしに鼻セレブよりも高価なティッシュを買わなくてはいけません。

ちなみに、ティッシュ市場の平均価格は「320枚入り5箱パック」で261円なので、1枚当たりの価格は約4.5倍にもなるようです。
ぼったくりも良いとこですね。

刑務所内では、月500枚は支給されるそうですが、それを以上必要となる場合はティッシュを自費で買うことになります。

これでは、鼻風邪ひいたりしたら最悪です。

刑務所の月給はいくら?

ここで気になるのは、刑務所の月給がいくらくらいなのかということ。

それによっては高額ティッシュも安く感じる可能性がありますからね!(ないとは思いますが)

まず月給云々の前に、家族や身内からの現金の差入がある人は多少金銭的にも余裕はあるかと思います。
しかし、そういった表の人との関係が皆無の受刑者は『作業報奨金』だけで賄うしか方法はありません。

刑務所内で行う仕事みたいなやつですね。

どのくらい貰えるものかと言うと、法務省のデータによれば平均して月額4000円程度だそうです。
受刑者によって作業の熟練度が違うため、受刑者によってまちまちのようですが、それにしても少ないですね。

ちなみに、入所したばかりで熟練度が低い受刑者だと時給6くらいしかもらえないそうです。
通常の仕事のように8時間働いても48円です。

1カ月一生懸命働いても1000円前後。。。

この少ない月給で全てを購入しなければならないのかといえば、そうではありません。
刑務所では様々必需品が支給されます。

たとえば、ハブラシ、カミソリ、靴などなど。

支給はされるんですが、どれも使い捨てのような簡易的なものだったり、出所者の使い古しだったりするようです。

なので、すぐに使えなくなることもしばしば。

しかし、次回の交換時期は来月だったり、再来月だったりと結構長いのが当たりまえです。
となると、あの高額な商品を購入するか我慢して使い続けるかの2択しかないというわけです。

もし月額4000円もらっていたとしても、ティッシュを購入したら500円が飛びます。
ちなみに、運動靴は4000円近くするそうなので、一瞬で月給が飛びます。

あ、そうそう。驚くことにお金が余っても翌月への繰り越しはできません。
また、報奨金での日用品購入には制限があって、優遇措置のランクによって限度額が変わるようです。

なので、4000円持っていても2000円までしか使えなかったり、1000円程度しか使えなかったりという縛りがあります。

犯罪者とはいえ、ここまで人権を無視された扱いだとキツイかもしれませんね。
まあ、逆にこれが抑止力になる可能性もありますが。笑

私は絶対こんな生活できないので、絶対に犯罪には手を染めません!

カイジの世界が現実に・・・

受刑者の生活がいかに過酷か理解してもらえたかと思います。
しかし、これはまさにあの「賭博破戒録カイジ」に出てくる地下強制労働施設と酷似しているのです。

冒頭でも書きましたが、ペリカというか架空の通貨でモノがやり取りされます。
その貨幣価値、なんと表世界の10分の1です!!

なので、10万ペリカの月給をもらっても、日本円にすると1万円分にしかならないということです。

地下強制労働施設では日給3500円(35000ペリカ)。
「実際の受刑者より貰えてるじゃん」と思いますが、3500円のうち借金の返済、シャワーなどの施設利用料、食費と言った名目で9割が持って行かれるので、 実質的な350円しかもらえません。

つまり、3500ペリカです。

カイジの月給は91000ペリカなので、9100円分は使えることになります。
しかし、労働に疲れ切った体を癒すための食糧はとても高く設定されています。

ビール350mlは5000ペリカもします。
つまり500円。
高すぎですね。笑

ちなみに、一番高額なのは一日外出券!
なんと500000ペリカ(許可されるには条件有り)。

つまり5万円。

気が遠くなりますね。。。

カイジがキンキンに冷えたビールを美味しそうに飲んでしまうシーンは印象深いです。

5000ペリカを支払って飲むビールがいかに貴重なものかが伝わってくるワンシーンでした。

地下強制労働施設は、借金して返せなくなった人たちの豚小屋みたいなところになりますが、やはりここでも人権を無視したような地獄が繰り広げられています。

大阪刑務所内の商品もこれと全く同じ状況であると言っても過言ではありません。

むしろ、日用品を高額で売っている刑務所の方がえげつないかもしれませんね。苦笑

最後に

いやーまさか、カイジのような世界が実在しているとは思ってもみなかったので、人間て本当に恐ろしいなと思いました。
(※あくまで犯罪者が悪いというのが前提ですが)

普通800枚で500円以上するティッシュって避けるじゃないですか。
しかし、受刑者はそれ以外の道がないわけで、購入せざるを得ない状況なんですよね。

これをどう捉えるかは非常に難しいですね。
犯罪を起こす方が悪いと言えばそれまでですから。笑

ただ、あまり刑務所を快適にしすぎるのは個人的には良くないと思っています。
身寄りのないお年寄りの老後施設化してしまってはいけませんからね!!

まあ、今回の弁護士による改善勧告でどうなるのか注目ではあります。

ということで今回は以上になります!!

カイジが気になる方は是非読んでみてください!(アニメでも放送されました)