”人食いバクテリア”の感染者が過去最多となったことがわかりました。
今年はなんと493人!
先月26日までの人数ですので、まだまだ増えると可能性はあります。
今年6月にはプロ野球・西武の森慎二コーチも溶連菌の感染による多臓器不全で亡くなりました。
42歳という若さですから驚きです。
いったいどんな病気なのか?症状や治療法などを確認してしていきたいと思います。
では、早速見ていきましょう。
人喰いバクテリアとは?
人喰いバクテリアの正式な病名は「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」と言います。
「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は”溶血性レンサ球菌”という細菌に感染することで引き起こされ、突然発症し死に至ることの多い病気として知られています。
聞き慣れない病名で怖いかと思いますが、実は意外とありふれた細菌で、体内で共存していくことが可能な場合もあります。
たとえば、症状はないけれど、のどに溶連菌が存在している小学生は1割ほどいるとの報告もあり、決して特別な菌ではありません。
このように、溶連菌が原因となり、子供がよくかかる溶連菌感染症というものがあるわけですが、「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の場合は注意が必要です。
なぜなら症状や危険性が全く異なるからです。
「人食いバクテリア」とも呼ばれるくらいですので・・・
ちなみに、感染症の推移は以下のようになっています。
ここ数年でかなり急増していることがわかりますね。
なぜここへ来てこんなにも急増しているのかはわかりませんが・・・
症状は?
さて、一体どんな症状が伴うのでしょうか?
劇症型溶連菌感染症を発症すると、全身に細菌が回り、一気に症状が進行するので、腕や脚に痛みが起こります。
初期症状は風邪に似ているのですが、筋肉や皮膚、内臓などの細胞が壊死されていくと言う特徴があります。
壊死スピードは1時間に約2~3cmと言う信じられない速さで組織を殺して行きます。
最悪の場合、発症してからわずか24時間程度で死に至ることもあります。
ですが、なぜ症状がひどくなるのかはわかっていないようです。
暗殺者のような感染症ですよね。
足からの感染が多い
人食いバクテリアに感染する径路としては、手や足からになります。
しかし、手は足に比べてケアが行き届いていることが多くあまり感染は多くはないようです。
足の傷から感染するケースがほとんどだと言われており、ちょっとした足の怪我や水ぶくれから進行するなんてこもあります。
あまり気にかけていないと、気づいた時には症状が悪化してしまいます。
感染していると高熱が出て、腎臓や肝臓も炎症しはじめます。
最悪、森慎二コーチのように多臓器不全になって亡くなります。
治療法はあるの?
治療法は、抗菌薬としてはペニシリンが用いられ、重大な合併症を防ぐための対策もなされています。
できるだけ早く発症に気づいて、病院で適切な治療を受けることが重要になります。
ただ、壊死に陥った軟部組織は本菌の生息部位であり、筋壊死による腎不全および代謝性アシドーシスの悪化を防止するため、病巣を切除することが必要な場合もあります。
傷が化膿したり、風邪っぽい症状が出てきた場合はとにかく注意が必要ですので迅速な対応をしましょう。
最後に
私たちの身近に存在している溶連菌がどのようにして劇症型になるのは今のところ明らかになっておりませんし、何だかんだ感染経路もハッキリしない場合がある劇症型溶連菌感染症ですが、だからといって予防できないと不安ですよね。
最後に予防について話して終わりたいと思います。
予防としては、手洗い・うがいはしっかりと行うことが大切です。
また、先ほども述べたように足のケアが行き届いてない場合があるので、傷ができた時は乾燥させたり、すぐに消毒したりするなど、まめなケアを心がけることが予防に繋がります。
誰でも患う可能性があるからこそ、日頃から意識しておきましょう。
と言うことで、今回は、「人食いバクテリア」こと『劇症型溶血性レンサ球菌感染症』についてでした!