来年の1月から手塚治虫作品「どろろ」がアニメでリメイクされます。
アニメだけでなく舞台公演も予定されています。
というのも、手塚治虫が生誕して90年目なのだそう。
凄い年月ですよね。
アニメ化、舞台化するだけでも凄いのに、もっとめでたい10年後の生誕100年は「いったいどうなってしまうのでしょうか?」ともはや気になるレベル。
どろろは既に1度アニメ化していて、その他にゲームや映画というように様々な媒体を通して楽しまれている作品です。
なので「どんな作品かなぁ?」と気になる人は作品を観ることや、プレイすることができる訳です。
漫画が1967年連載、アニメが1968年放送、ゲームが2004年販売、映画が2007年公開なので、もし興味があるなら一番新しい映画が見やすいかと思います。
ということで、映画「どろろ」がどんな作品だったのか、あらすじや観てみた感想をまとめたいと思います。
目次
映画版「どろろ」のあらすじ!
まずは映画版「どろろ」のあらすじをご紹介します。
戦乱の世を治める力を得るため、我が子の体48箇所を魔物に差し出した武将・醍醐景光。こうして生まれた百鬼丸は“呪われた子”と捨てられるが、寿海に拾われ、仮の体と護身のため妖刀を与えられる。成長した百鬼丸は、魔物を倒すごとに奪われた体を取り戻すことを知り、魔物退治の旅に出る。やがてそんな百鬼丸と出会ったどろろは妖刀欲しさに追い始める…。手塚治虫原作、妻夫木聡×柴咲コウ主演で贈るアドベンチャー大作。
(Amazon商品紹介ページより抜粋)
ちなみにこちらの記事ではラストのネタバレをしません。
もし、お話がどうなるのか気になる方はこちらでご紹介してますので是非読んでみて下さいね。
映画版は、原作とちょっと違う設定になっています。
どう違うのかもまとめておりますのでよければ併せてどうぞ。
映画版「どろろ」の感想ネタバレ!
映画版どろろを観てみたので感想をご紹介します。
総合的な満足度は高いのですが、良い点と気になる点がそれぞれありました。
良い点
アクションが凄い!
「凄い!」と思ったのは妖怪との戦闘シーンのアクションが格好良い点です。
漫画や初代アニメでは見ることのできない、素早く走る動きや、刀を振り下ろすシーン、高くジャンプするシーンなど「おおっ!」と思うシーンがあります。
そして妖怪達もいい意味で、気持ち悪い動きをするんですよね・・・。
2007年って、10年以上も前の作品なのに結構レベル高いんだなと改めて思いました。
もちろん、今の時代のCGに比べたらまだまだ粗が目立つところもありましたけど、あまり古い作品という感じがしないので、すんなり世界観に引き込まれます。
役者さんの演技が凄い!
役者さんの演技も見事です。
百鬼丸役の妻夫木聡さんや、どろろ役の柴咲コウさんを始め、醍醐景光役の中井貴一さん、多宝丸役の瑛太さんなど、豪華な俳優さんがそれぞれのキャラクターを演じられていたこともあり、苦しむシーンや泣くシーン、怒るシーンなどかなりリアルかと思います。
百鬼丸の身体の一部が取り戻されるシーンでは、百鬼丸はすごく苦しそうにするんですが、リアルすぎてこちらまで具合悪くなるような感じです。(褒め言葉)
それくらい、迫真の演技でした。
柴咲コウさんのどろろも、女性っぽさがなく少年らしさを感じました。
特にラストシーンで泣きじゃくる(フリをする)演技をするんですが、少し幼い男の子のような感じが出ているのに全然違和感がない演技で「役者さんって凄いな・・・」と思いました。
気になる点
原作とのズレ
どろろの世界観が、ちょっと原作と違うかもなぁと思います。
というのもファンタジー要素強めな感じです。
例えば、序盤セクシーな衣装のお姉さんが腰をフリフリするダンスを踊ったり、景光(主人公のお父さん)の城が凄い作り(ファンタジーチックなRPGに出てきそうな城)になっていたりしてます。
原作ではどろろは戦国時代の北陸地方を舞台としたお話となっていますが、少し戦国時代らしさが薄かったかもしれません。
どろろの設定
あとは少年(少女)役を成人女性が演じているということは原作を読んでいる方だと気になるかもしれません。
もちろん、結果論的として柴咲コウさんの演技は良かったと思います。
が、映画の内容からしても「他に適切な年齢の子をキャスティングするという選択肢もできたのではなかろうか?」という気もしました。
あえて成人女性を起用する理由が映画を見る限り「?」です。
映画にありがちな、主人公とヒロインの恋愛的な展開みたいなのは特にありませんでしたし。
ショッキングな内容だからでしょうか?
もしかしたら私の感覚がおかしいのかもです。
作品を観るにあたっての注意点
映画を見るに当たって始めに言わなければならないことは、残酷な描写が結構多いことです。
初っ端から人が殺されるシーンがあります。
あと気持ち悪い魔物がいっぱい出てきます。
蜘蛛っぽかったり、蛾のような生き物だったり、ちょっと気持ち悪い魔物が目立ちます。
敵は倒されると血のようなものが周囲に飛び散ります。
特に苦手意識がない私でも、結構グロテスクかなぁと思いました。
ということで、苦手な人は苦手だろうなぁと思いますので、もしアニメ化に備えて見てみようかなぁと思う人はご注意下さい。
もちろん、好きな人は好きだと思います!
おすすめです!
「どろろ2」が中止になった理由が酷い・・・
映画版「どろろ」は本当は続きがあり、全部で3部作になる予定だったそう。
興行収入34億5000万円と、当時の売り上げとしては大ヒットといえる作品でしたし、評判も良く続編を望む声もあったようです。
どろろの映画監督である塩谷監督は既に2部、3部の脚本を完成させていると話していました。
2作目では舞台は海で、どろろの秘密が明かされる話になる予定でした。
(1作目の終盤で海が出てきて「海は広いなー!」的な会話をしていたのは2作目に繋げるためだったということですね。なるほど!)
そして3作目ではさらに驚きの展開を用意しているということだったらしいのに続編が出ることはありませんでした。
「なぜ続編が作られなかったのか」についてですが、理由と思われることが2つ、囁かれています。
お金がない!
1つ目は、当時の経済情勢が思わしくなく、偉い上層部の人がお金を出してくれなかったという事です。
どろろはただでさえ第1作目に予算オーバーをして作られていて、2作目にも巨額の予算を投じる予定となっていたそうです。
お金が集まらなければ作れない・・・。
映画って大変です・・・。
主役2人の恋愛事情!
2つ目は主人公百鬼丸役の妻夫木聡と、どろろ役の柴咲コウが破局した事が原因ではないかという事です。
お二人は当時お付き合いをされていました。が、2007年「どろろ」映画公開の1年後、2008年頃に破局報道がされる訳です。
もし、続編が作られたとしても、「この二人破局したんだよなぁ」という前情報が頭に入っていては純粋に映画を楽しめないからということになるからなのかなぁ、と思わなくもないですね。
以上、本当のところは分からないけれど続編が作られなかった理由になります。
どちらもリアルなので、どっちもかもしれないですね。
続編見たかったなぁ。
3作目の驚きの展開はなんだったのでしょうね?
とにかく「監督可哀想に」。
その一言に尽きます。
まとめ
映画「どろろ」純粋に面白かったです。
賛否両論ある作品ではありますが、原作を知ってる人も知らない人も「かっこいい!」と思える作りになっていましたよ。
なんかここまでくるとゲームの方も気になってきました。
PS2か・・・。
もう動かないだろうなぁー。
アニメ化も楽しみですし、舞台も興味あります。
どろろはいろんな楽しみ方がありますね。
放送までまだもう少し期間がありますから、皆さんも是非興味のある作品に触れてみてくださいね。