何やら「部活未亡人」なる言葉が物議をかもしているようで、かなりのパワーワードですね。
今年の流行語にノミネートされてもおかしくないくらいにインパクトがありますし、印象的です。
しかしながら、こんな言葉が流行るのを良く思わない人もいますので、賛否両輪の声が挙がっていますね。
部活未亡人は、どうやら旦那さんが教師の仕事に就ている人に多いようで、そこからくる負担で妻が嘆くというもののようです。
詳しくみていこうかと思います。
部活未亡人って何?
早速、部活未亡人の意味から説明していきましょう。
部活未亡人とは、旦那さんが教員をしており、部活動の顧問をすることで、土日の時間まで奪われてしまうため、未亡人のような状況に陥ってしまうことをいいます。
部活動に関わる時間が多いために、まるで旦那さんがいないかのような生活になるということですね。
これまでは、部活動における教員の言動が問題視されていましたが、ここ数年、「教員の負担」にも目を向けるようになってきました。
部活動指導が長時間労働の主要因とされ、その負担の大きさが問題視されています。
この教員への負担がダイレクトに家庭に影響を及ぼしていることで「部活未亡人」なることばが生まれました。
「部活未亡人」の嘆きとは?
実際に、部活未亡人の経験をしている妻たちの嘆きがネット上に書き込まれています。
どんな状況で、どんな想いをしているのでしょうか?
1週間ながいなぁ~
働いていたころは土日が休みだったから、ひたすら土日を楽しみに1週間をすごしてた。
土日は遊んだり、実家帰ったり、家でのんびりしたりでストレス発散できていた。
でも子育ては休みがない。
夫が週に1日でも休みがあれば、少し家事とか代わってもらったり、赤ちゃんの面倒をみてもらえるのに。
そしたら私もリフレッシュしてまた1週間頑張れるのに自分で選んだ道だからしかたないけど、
休みがないことがこんなに辛いとは思わなかった。
体がへとへと。
土日に出掛けると、お父さんとおでかけしている母子がいっぱいいて、うらやましくなる。
私より大変な状況で子育てしている人もたくさんいるから、私なんて不満を言えるような立場じゃないけど。
子どものために、夫にはもっと子どもと関わって欲しい。
他人の子より自分の子をもっと見て欲しい。
こんなにこんなに可愛いのに。
この可愛さは今だけなのに。
月に1日くらい、仕事も部活もない日があればいいのに。
主人は、月火水木金は6:00に家を出ます。夜少しでも早く娘が寝る前に帰るために、業務を早朝にし、朝練をみて、授業し、部活が終わってから残りの業務をして帰ってきます。
土日も同じく6:00に家を出ます。部活の練習試合です。長期休暇中は強化合宿や遠征試合で数泊家を空けることも。
私が初めての子育てで余裕のない中、主人も激務と部活に付随する保護者の理不尽なクレームでどんどん疲弊していました。そして教員6年目にして心療内科にかかりました。それでも学校からは、次年度の担任と部活動主顧問を頼まれました。
私は「部活動顧問を断ってほしい、せめて一週間に一回は一日休んでほしい」と主人に再三伝えました。でも主人にもどうすることもできない部活動の慣例や制度の矛盾があります。悪いのは主人ではなく制度なのだから、責めちゃいけない。喧嘩したいわけじゃない。
我が家は肥大しすぎた部活動の在り方に大きな不安を抱いています。そして将来自分の子どもたちは、自分のための休養や家庭の時間を大切にできる先生のもとで学べる教育環境になっていてほしいと強く願います。
くそ夫!!
くそ!!くそ!!くそ!!
産後クライシスだ!!
産後うつだ!!
もうほんといや~~
孤独。
むりむりむりむりむり
たすけてーーー
ほんといや、部活なくなれ!!消えろ!!
夫に休みをくれ!
赤ちゃんの起きている時間に帰ってこーい!!
もういや
消えたい
こんな弱い母親でごめんねー我が子よ…(;_;)
旦那はいつだって部活。
今日も部活。部活未亡人って言葉はあまり好きじゃない。
あと、旦那が野球の顧問だと言うと「母子家庭だね」とよく言われるけど、それも好きじゃない。本当に未亡人の人の喪失感や悲しみは私には無いし、母子家庭の人の覚悟や責任の重圧も無い。
人の苦しみはわからないし、比べられないけど、未亡人とか母子家庭と例えるのは申し訳ない気がする。
それでもやっぱり辛い。辛い。辛い。
辛いなら結婚しなきゃ良かった?
子ども生まなければ良かった?
でも、子ども生んだことには全く後悔はないよ。
でも全部投げ出したい気持ちになる。
子ども残してでも首つって死にたい衝動に駆られることもある。
さびしいのかなぁ?
さびしいとも違う。
夫への憎しみがつのる。
離婚もいつもいつも考える。でも実行にうつす気力もない。
日々の子育てに追われて時間がない。本当にない。
離婚の準備する暇があったら、こどもにとってプラスになりそうなことに時間を使いたい。
DVとかあれば踏ん切りつくんだろうけど。
でも旦那には不満しかない。
もっと家にいてほしい。手伝ってほしい。
来年は仕事に復帰するけど、家庭をうまく回せるのか?不安しかない。
復帰に向けて勉強もしているけど、なかなか満足のいく勉強時間も確保できない。
眠い
つかれたやすみたい
誰かの作った美味しいものが食べたい
ラーメンとか焼き肉とかがっつり食べたい
一人になりたい
子どもは可愛い。でも疲れる。
旦那は盆と正月以外はほとんど休みがない。
旦那は好きで部活をやっているからなんかムカつく。少しは休んで面倒見てほしい。
自分も好きで子どもを生んだから、責任持って365日をほぼ一人で育てるのは当たり前???ってことになるのかな…私と息子のいつも行っている児童館は土日は休みで、三連休だったから今日も休みで…
子どもは公園では遊びたがらないし、散歩も自分では歩かないし。デパートや子どもの遊べる屋内施設のある町までは車で一時間半かかるからなかなか連れていく気力もなくて…3日間、息子と散歩以外は家で過ごしているとなんだか今日はむしゃくしゃしてしまった。児童館いかないと、昼寝しないし。
三連休とか、父親が休みな人は家族で出かけたりするだろうから、他の母子誘うのも気が引けるし…イライラとか不満が子どもに向いてしまいそうになる。
一歩間違えたら取り返しのつかないことになりそうで、爆発しそうな心を必死で制御する。今まで息子にはnhkとアンパンマンとしまじろう以外のテレビを見せたことも無かったけど、さっきはじめて子ども向けじゃないテレビつけてた。ついに普通の番組解禁。たまにはいいよね?お母さんだって子ども向け以外のテレビみたいよ。
沖縄の海とか瀬戸内海とか映っていてキレイだった。海って浄化作用があるけど、テレビ越しでもこんなに癒されるんだなぁ~って…
もう少し大きくなったら子どもと二人で沖縄とか行きたいなぁ…もうね、授乳なんてとっくにやめなきゃいけない年齢になるけど、やめる気力がなくて…
授乳しながらやっと昼寝してくれた。
授乳中が唯一の休憩時間になってるし…もう、わーーーーーーーーってなって、飛び降りたくなる。
今は頑張るしかないんだよね。
子どものために。
子どもだけは大切だから。あとは、部活なくなれと日々祈るだけ。
などなど、部活動への怒り以外にも旦那さんへの怒りになってしまっている人もいるようです。
こうなってくると、以前に私が書いた「旦那デスノート」の記事みたいになりかねませんね。。。
よかったらそちらの記事も読んでみてください▼
部活未亡人に非難の声?
「部活未亡人」なんて言葉を軽々しく作るなという意見もちらほら見受けられました。
というのも、「未亡人の人に失礼ではないか?」や「未亡人の大変さ知らないだろ」という理由のようです。
また、「そんな仕事を全部引き受けてしまう顧問がいけない」という意見もありました。
「は?部活未亡人?!それ、本当の未亡人がどんな気持ちでどんな生活を送っているかわかって言ってる?ブランド物のバッグを小脇に抱えて「旦那の帰りが遅くて母子家庭状態でぇ〜」とか私が本物の母子家庭の人だと知らずに苦労してるっぽく私に言っちゃうママを思い出したよ。」
「そんな顧問を引き受ける人間がいるから制度化してしまうんだよ。その夫があまりにも無能すぎる。」
「なんだよ、部活未亡人って、、夫が部活の顧問で忙しすぎていないから?じゃ、うちも大事な娘ちゃんが部活で忙しすぎて死んじゃった系?だったら先生辞めたら?でも子供達は中学生辞められないんだよ?」
未亡人とかいう言葉使わないで欲しい。全然辛さ違うから!失礼だと思う!
そもそも、未亡人とは何なのか?
改めて解説したいと思います。
未亡人とは「いまだ死なない人」という意味。
言葉の成り立ちは、昔中国では、夫が亡くなったら、妻もそれに従うという習わしがあったそうです。
しかし。やはりそんな習わしに背く者が現れ、謙譲の意味として自称を「未亡人」としていたようです。
それが後に、「夫に先立たれた妻」という意味だけが残って、「未亡人」と言われるようになります。
自分の愛した旦那さんが先に逝ってしまうのは、相当なショックでしょう。
嫌いだったならまだしも、突然亡くなって取り残されてしまった人が多いわけですから、これから先のことも不安ですし、何よりも支えとなる人が消えてなくなってしまいます。
経済的にも精神的にも、相当厳しい状況に立たされるわけですが、お子さんがいれば精神的には少し助かっても、経済的にはより厳しくなるでしょう。
そういった意味でも、「部活未亡人」は「未亡人」と全く状況が違うわけで、一緒にされたくないという意見があるのだと思います。
「部活未亡人」は旦那さんがいなくなったわけではないですからね。
あまり気軽にこういった新語を作るのは宜しくないのかもしれません。
しかしながら、実際に土日の労働を課せられて家庭のために十分に時間がとれないのは事実であって、妻への負担があることには変わりありません。
部活動に関しては今後もっと改善が必要になるでしょう。
部活動の制度はどうすべきか?
私も、学生時代は運動部でしたから、土日に練習もあれば、練習試合などもありました。
顧問の先生は当然出勤して、指導にあたっていましたね。
当時の私にはこんな問題があるとは考えもつきませんでしたが・・・
「部活未亡人」の問題が話題になってから、「部活なんてなくなれば良い」という声も多くみかけましたが、果たしてどうでしょうか?
部活動は、学校によっては宣伝になり、学生を呼び込む効果も見込めます。
その効果を発揮するには、強くなければいけません。
平日の授業終わりに部活をするだけでは、なかなか時間が足りないのも事実かと思います。
また、こうした部活のつながりで様々なことを学んでいく生徒が多くいるのも確かです。
妻たちの嘆きにもあるように、1日でもいいから休みを・・・という意見を反映してもいいのではないかと考えます。
毎週毎週、土日を潰さなくても、隔週で部活動を行うとか、試合前は強化するために多めに行うなど、メリハリをもたせた部活動のシステムを構築していく必要があるかと思います。
また、「前任の顧問が続けてきた習慣を必ず踏襲しなければならない」というような悪習を廃止すべきだと思います。
新たに顧問に就任した教員がスケジューリングできるような環境を学校側が作る必要があります。
毎週フルで土日まで出勤していたら、過重労働になるのは当然です。
今や、過重労働問題も日本では深刻化しているわけですから、「教員」も例外なくここは是正されるべきなのではないでしょうか。
部活動をなくすという極論にいかずとも、何かしら策は打てると思います。
「部活未亡人」という言葉が定着する前に、改善すべき案件なのではないでしょうか?