2015にロシアで広まった「ブルーウェール」というゲームをご存知でしょうか?
日本語で言えば「青い鯨」。
なんかRPGのような壮大なゲームのように思われるかもしれませんが、全く違います。
このゲームは「自殺ゲーム」という異名つけられ、波紋を呼んでいるゲームなのです。
どんなゲームでなぜ問題になっているのかみていきたいと思います。
また、日本に上陸する可能性も考え、注意喚起としてここに書いていきます。
目次
「青い鯨」とはどんなゲームなのか?
「青い鯨」とは一体どんなゲームなのでしょうか。
調べてみると、何者かがSNSを通じて複数の指示を出し、参加者が実行した「証拠」の写真や映像をフェイスブックや写真共有サイト「インスタグラム」に投稿するゲームのようです。
参加者は50日間、毎日別々の指示をされ、それをこなし、証拠をSNSにアップロードします。
たとえば、「朝4時20分に起きる」や「特定の音楽を聴く」といった指示があります。
「こんな指示なら簡単だ!」と思うかもしれませんが、実際はもっと怖ろしい詳細な指示があります。
ルールについての詳細は、後ほど記載しますが、最終的に50日目を迎える頃には、エスカレートした指示が届き、悲惨な自体を招くのです。
インドではに少なくとも3人が自殺しています。
発祥地であるロシアに関しては2016年4月までに130人以上・・・
これが、問題視されている理由です。
では、もっと深く「青い鯨」についてみていきましょう。
「青い鯨」のゲーム趣旨がヤバい!
青い鯨と名づけられている所以は、鯨が「自ら陸に乗り上げ自殺する習性がある」ことからです。
なぜ、こんな怖ろしい名前が付けられているのかというと、このゲームのコンセプトが以下のようなものだからです。
自殺願望がある未成年を引き込み、「決められたルールに従えば異世界に行って救われる」という刷り込みを行う
相当クレイジーなゲームなのがおわかりでしょうか?
というより、開発した人がイカれています。
こんなゲームなんか普通はやらないだろうと思いますが、SNSに熱中し、自らを誇示したい若者の心理を惹きつけるには十分なコンテンツです。
現実へ不満が強く、特別な存在への憧れが強い10代、20代の若者にとっては危険な魅力を孕んでいるわけです。
ゲームのルールが危険すぎる
このゲームの恐ろしさは、どこの誰だかわからない人間によって指示出しが行われ、無法地帯になっていることです。
なぜ、このような状況になっているのか経緯を見てみればわかります。
当初は、ロシアのSNSであるVK.comのコミュニティの一つでした。
独自の死生観を発信しており、自殺した少女の写真をシンボル化したり、音楽や映像を使用し
て若者たちを死へいざうといったコミュニティー。
その後、創始者が逮捕されたことによって一時的に鎮静化されたのですが、現在では「ルール」だけが独り歩きしてしまっているのです。
この危険な「ルール」はアプリ、チャットグループ、SNSのハッシュタグとして存在し続け、若者を中心として自殺者を増加させているという状況になってしまっているのです。
好き勝手にルールを用いて、誰でもできてしまう無法地帯になってしまっているわけです。
危険すぎるのがわかりますよね。。。
アプリ、チャットグループなどによって、多少ルールに違いがあるようですが、多く拡散されているスタンダードなルールは以下になります。
まずは、自殺願望を持っている未成年が中心に集められます。
そんな彼らに「お前は太っている」「負け犬」「役立たず」といった言葉でこの世界に居場所がない事を信じ込ませ、刷り込んでいきます。
こうして少年少女の死にたいという気持ちを煽り、追いつめた後に、「特別な手段で死ねば、別の世界で救われる」という救いの手を差し伸べるような言葉が掛けられます。
死後の世界の美しさや、先に逝ってしまった少女への称賛で死の美化を行うことで、ある種の洗脳を行うわけです。
ここまできたら、指示出しが始まります。
1日目、手に「f57」と刻み、写真を撮って管理人に送る。
2日目、朝4時20分に起き、サイケデリックなホラー映像を見る。
3日目、3回リストカットをし、写真を撮って管理人に送る。
(中略)
10日目、屋根に上る。(なるべく高いところ)
11日目、手にクジラを刻む。写真を撮って管理人に送る。
(中略)
26日目、管理人が死ぬ日を言うので、それを受け入れる。
27日目、朝4時20分に起き、線路へ向かう。(見つけたどの線路でもいい。)
28日目、一日中誰とも話さない。
29日目、「自分はクジラ」だと誓う。
30~49日目、毎日朝4時20分に起き、ホラー映像を見て、彼ら(管理人)が送った音楽を聴く。そして一日一回体を切る。「クジラ」と話す。
50日目、高いところから飛び降り、命を捧げる。
最後は、完全に命を落とすように誘導していますね。
方法は様々で、これ以外にも酷い方法が沢山あります。
そもそも1日目から手に「f57」と刻み、写真を撮って管理人に送るというのもハードルが高い気がしますね・・・
正気の沙汰ではありませんが、実際に参加者がいて、亡くなった命も多いのが現実です。
日本でいう「コックリさん」のような感覚でやってしまうのかなと思います。
しかし、人命が関わるころなので、これはもはや他人事ではなく、大きな社会問題でしょう。
中国に上陸していた!?
ロシアから始まったこの悲惨なゲームは、インドでも問題となったわけですが、実は中国にも上陸していたのです!
ついに東アジアにも進出してきてしまったわけです。
とある記事によれば、中国ではまずこんなゲームは流行らないだろうと書かれていました。
しかしながら、中国の新聞社「中新社」は、チャットアプリ「QQ」内の自殺ゲームグループ12個を摘発したと報じています。
流行らないだろうと軽視していましたが、実際はそうでなかったわけで、どこの国でも注意する必要のある案件なのは間違いないですね。
逮捕された男が語るゲームを始めた理由とは?
この件で逮捕されたフィリップ・ブデイキン被告は、このゲームをはじめた理由について以下のように述べています。
「世の中には人間と生物としてのゴミがいる。社会のどんな恩恵を受けられず、害悪としかなり得ないやつらだ。
俺はそういうやつらを社会から排除したまでだ。5年もの間このアイデアを構想していた。
こういうゴミどもと一般人は区別する必要がある。」
フィリップ・ブデイキン被告は、巧みな話術の持ち主で、少女に甘い言葉をかけ恋に落ちるように仕向けていたそうです。
逮捕後にも大量のラブレターが届いていたという話があるくらいです。
自分がまるで神になったとでも思っているかのような発言にちょっと狂気を感じます。
デスノートのライトのような考え方ですね。
日本上陸の可能性も!?
すぐ近くの中国まで上陸している「青い鯨」。
日本に上陸するのも時間の問題でしょう。
いや、もしかしたら既に上陸しているかもしれません。
「好奇心」「怖いもの見たさ」「自分なら大丈夫」といったことから始めてしまう人も少なくないと思われます。
また、日本は自殺する人数が世界的にみても多い国であり、いじめ、ストレス社会という問題も抱えています。
そう考えると、心に傷を負った若者の最後の望みとして、こうしたゲームが心の拠り所になりかねません。
規制をしっかりして予め対策をしておく必要があるかと思います。
現在、グーグルやFacebookといった大手企業には、そいったリンクや投稿があれば削除するように警察から要請されているようです。
しかし、これだけではすべてを排除するのは難しいでしょう。
最後に
「青い鯨」に参加し、SNSに写真を投稿して、多くの人から止めるようにリプライをもらっている人も実際にいます。
かなり、衝撃的なので画像は載せませんが、普通であれば誰もが止める行為でしょう。
日本でもこんなことがあれば、みんなで止め、警察に通報しましょう。
また、こんなゲームがあるんだという知識をもって、個々で子供達に注意喚起する取り組みも必要になってくるのではないかと思います。
悲しいことが起きないためにも、是非この記事がお役に立てばと思います!