5月6日より六本木のART & SCIENCE gallery lab AXIOMで開催されていた「ブラックボックス展」。
主催者は、フォロワー20万人を超えるTwitterアカウント「サザエBOT(@sazae_f)」の運営者として知られる「なかのひとよ(@Hitoyo_Nakano)」で、これが初の個展となります。
謎に包まれた展覧会ということで、多くの人の興味そそり、会場前には長蛇の列!
なんと、5~6時間待ちの日もあったというから驚きです。
そんな展覧会で、痴漢被害にあったという女性が多数いました!
一体、どんな展覧会だったのでしょうか?
どんな状況で痴漢をされたのかも検証していきましょう!
目次
ブラックボックス展とは!?
そもそも、なぜブラックボックス展が謎に包まれているのかという所から説明しましょう!
ブラックボックス展は、事前に展示内容は公表されず、どんな内容なのかは誰にもわかりません。
もちろん、会場内での撮影等も禁止。
今や、ネットが普及している時代なのに、なぜ誰も内容を知る事ができなかったのか?
それは、来場者が会期終了までネット上をはじめ、第三者に口外することを禁止されていたためです。
入場前に同意書への記入もするので、一切口外できないシステムというわけです。
ただし、展覧会の「絶賛する感想」と「酷評する感想」のみ、投稿が許可され、ハッシュタグをつけて「#ブラックボックス展」と投稿することが可能。
ツイッター上では「#ブラックボックス展」を付けた、不思議な内容のツイートで溢れかえり、それを見た人が、足を運びたくなるという心理が働くようになっています。
以下のような抽象的なツイートです▼
- 「実像と虚像、観察眼の精度、世界の輪郭、自分だけの世界。映画『メッセージ』を観た直後だから尚更深く思考してしまう。いま話題の「VALU」を取り巻く評価も、ブラックボックス展のアナロジー。」
- 「何を見ても驚かないつもりで行った。あらゆる可能性を想像した。そこにあるものはどんなに刺激的であろうかと空想した。会場に入った瞬間、予想は裏切られた。すぐに合点がいった。既にそのものは私の中にあったのだ。」
- 「何も言えないけど、とにかく発狂しそうだった。いまでも泣き出しそうなのをこらえてる。どう処理していいのかわからないけど、私達は自分を信じるしかない。他の人がどう感じたのか想像もつかない。」
- 「無いが有って、有るが無くてただそれだけが無いが為に自分自身すら無くしてしまうとてつもない恐怖と孤独の中にどこか安らぎもあって上手く言えないけど凄い壮大な世界だった。何より自分の脳みそに1番笑った。」
などなど、一体ブラックボックス展は何が体験できるんだろうか?と思わせるようなツイートがずらり!笑
6月13日から『アルテマレベル』に!
5月19日に臨時休廊をしましたが、5月30日から「ネクストレベル(NEXT LEVEL)」と題し、再開。
そのネクストレベルを経て、なんと、6月13日から『アルテマレベル』にアップデートされ、入場料が1,000円かかることに!
そして、アルテマレベルは、展覧会に適した精神・態度基準に達する者でなければ入場することができません。
すべての来場者に入口でバウンサー(門番)による『鑑賞者の選別』が行われ、「選ばれし者」のみが入場可能となります。
バウンサーはこちら▼
ちょっと怖いですねー。笑
ちなみに、選別基準はバウンサーの独断によるため、落選理由の詳細は勿論のこと、苦情等も一切受け付けないとのこと。
一体、中では何が起こっているのでしょうか?
謎についてみていきましょう!
ブラックボックス展の謎を解き明かせ!
ブラックボックス展の内容は、結論から言うと「暗闇」の体験。
順を追って説明すると、1階の入り口でバウンサーによる選別。
入ってすぐに同意書の記入。
その後階段を登ると、スマホのカメラやライトに貼る黒い丸いシートをもらい、貼ります。
これは、撮影を禁止するためのシールだと思います。
そして、ようやく二重のカーテンをくぐりぬければ、ブラックボックス展の中。
ここで「暗闇」を体験することになります。
一寸先は闇とはまさにこの事!
自分が誰なのかもわからなくなるくらいに、真っ暗なんです。
そのため、壁沿いにゆっくり歩いて行く事になります。
ボックス内は、長方形の何もない部屋で、「これだけ?」と思う人は多くいたようです。
図解してくれている人がいたので、画像を載せておきます。
入り口と出口は同じで、出てきたら許可証を受け取って終わりになります。
ブラックボックス展は、何かを観る展覧会ではなく、その闇の中に身を置く事自体が展覧会のコンセプトだったわけです。
ブラックボックス展で痴漢被害続出!
これだけ真っ暗闇ですから、誰が何をしたのかわからないという状況になります。
そこで悪いことを思いつく人がいるようで、痴漢をされたという女性が多数いました。
別名「痴漢ボックス」と呼ぶ人がいるくらいです。。。
痴漢をされた人の悲痛な叫びをご覧ください▼
- 「5時間並んで1000円払って知らない男にキスされて終わったこの情けなさよ」
- 「たまたま、手が当たったんじゃないんですよ。 抱きしめられて、体撫で回されて、追いかけられて何度も何度も抱きしめようとされたり抱きしめられたり、胸を触ろうとしてきたり、しゃがんで脚を触ってきたり、これはたまたまでは済まされないことだと思います。明らかな痴漢です」
- 「自分の他にも一般人男女十数名が真っ暗な部屋にいてウロウロするだけなんだけど、壁がないか手を前に出しながらおぼつかない足取りで歩くと誰かの手にあたりそのまま握られたり、掴まれて引っ張られたり。最悪抱きしめられたりされる」
- 「ブラックボックス展、痴漢に遭ったという話が出てますが、私もやられたと思います。胸を揉まれた。最初は間違えたのかなと思ったけど、光が差し込まれる入り口から入った途端にがっつりと揉まれました。真っ黒だから相手の顔見えなかった。後からよくよく考えるとわざとなのかなって。」
最初は、この展覧会の演出で腕を引っ張られたりしていると思っていた人が多く、しばらく痴漢されていることに気づかなかったという意見もありました。
情報が公開されておらず、ブラックボックス内での私語も禁止のため、こういった酷い行為が表沙汰にならなかったのも原因かもしれませんね。
それにしても、お金払って痴漢に遭うんじゃ最悪ですよね。。。
ツイートしている人の中に「運営側は、予見できたんじゃない?」という人がいましたが、本当にそうですよね。
せめて何かしら対策があってもよかったんじゃないかと。。。
赤外線カメラで運営者は中の様子を監視できるとか・・・
文化祭の出し物じゃなんですから、その辺はしっかりして欲しいものです。
バウンサーの選別に偏りが?
実は、バウンサーの「選ばれし者」の選び方が偏っているなんて意見もありました▼
【なぜ男性より女性の方が中に入れる割合が圧倒的に高かったのか 】 【なぜパリピそうな男性は弾かれたのか】 繋がった 真っ暗闇の中 胸を触られるなどの痴漢もあったということで やんちゃそうなboyより 根暗そうな男性を進んで入れていたと解釈
ちなみに選んでいる映像がありましたので参考に見てください。
#ブラックボックス展 アルテマレベル究極奥義『逆・鑑賞者の選別』。 pic.twitter.com/kLAwkh8can
— なかのひとよ (@Hitoyo_Nakano) 2017年6月17日
この動画だけでは偏っているのかイマイチわかりませんが、実際に見ていた人たちはそのように感じたそうです。
なかのひとよさんツイッターに鍵をかける
なかのひとよさんは、フォロワーどんどん減っていく中、ついにツイッターに鍵がかかりました。
痴漢騒動やブラックボックスのネタバレに関係しているのかわかりませんが。。。
ちなみに、これと同じくらいにブラックボックス展が「オルタナレベル」にアップグレードした模様。
このオルタナレベルは、来客数は激減していたようです。。。
そりゃそうですよね。
ちなみに、オルタナレベルを見てきた人がツイートしていましたが、とても残念なことになっています。
#ブラックボックス展 オルタナレベル
見てきました。
写真が全てです。「この外側の世界こそがブラックボックスだ」という解釈っぽいです。以上( ˙-˙ )。。 pic.twitter.com/RzTnzEwGVf— 中山路明AAX Design (@micnak) 2017年6月20日
「この外側の世界こそがブラックボックスだ」という解釈っぽいです。
なんじゃそりゃーーーー。笑
なかのひとよさん、ついに謝罪
ようやく、なかのひとよさんが謝罪文を公開するに至りました。
その全文は以下になります。
「ブラックボックス展」について
この度は弊ギャラリーが主催しました
「なかのひとよ|BLACK BOX」に関して
インターネット上で多くの皆様をお騒がせ致しておりますこと、
またご心配をおかけ致しておりますことについて、
心よりお詫び申し上げます。
会期中はスタッフを増員し、常に会場に待機することは無論、
来場者からご指摘をいただいた際には
その都度注意を促し、展示会場内を定期的に巡回するなどして
安全確保に可能な限りの体制を敷いておりました。
しかし、残念ながら我々が予期せぬ来場者による
様々な行為(床のタイルを剥がす、壁を執拗に叩く、
ドアを無理やり開けようとする等)があったことは
事実として確認しております。現在に至るまで直接ギャラリーに
具体的な被害を申し立ていただいた事例はございませんが、
それ以外にも問題行為があったとするならば
それは誠に遺憾であり、警察担当者のご協力のもと
事実の究明を急いでおります。
何か少しでも手がかりになる情報をお持ちの方は
以下の連絡先までご一報ください。
info@as-axiom.com
当ギャラリーは「実験」と「犯罪行為」は明確に線引きし、
お客様の安心・ 安全を侵害する諸 行為に対して
いかなる許容も致しません。
残念ながら、痴漢行為の被害には一切触れずに「予期せぬ来場者による様々な行為」として処理。
これは、モヤモヤしますね。。。
現在、ギャラリー・警察協力のもと、事実の究明を急いでいるとのことなので、被害に遭われた方は連絡すると良いかもしれません。
最後に
結局、運営側が何も対策を講じていないのが問題だと思われます。
真っ暗闇の中に男女をバンバン詰め込んでいくのですから、だいたいどんなリスクがあるか想像できるはずです。
痴漢だけでなく、もしかしたら暗闇で刃物を振り回す人だって出てきたかもしれません。
殺人事件なんかが起こった日には、大騒ぎになりますね。
そういったリスクの中で、赤外線の監視カメラをつけるなりして防犯対策をしていれば、このような事態は起こらなかったはずです。
起こったとしても、カメラで監視している人が出てきた所を取り押さえれば良いわけですから、なんら難しいことではありません。
バウンサーを配置するくらいなら、監視カメラを見ている人に人件費をあてた方がよっぽど価値があったように思います。
話題作りや、人を魅了する力があっただけに、とても残念な展覧会になってしまいました。
今後、なかのひとよさんは今回の失敗を踏まえてどんな個展を開くのか注目ですね。